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人類と惑星の物語 マルデック12

  次の5200年周期の全体が、霊的成長とすべての人々が実践することができる霊的訓練法の確立にあてられました。人々は頻繁にメルキゼデクの神殿を訪れるようになりました。そして形而上学的な法則や霊的な理法の研究に人生を捧げたいという人々は、すぐに神殿のとりこになりました。

    その時期の2番目の焦点となったものが芸術、音楽、そして建築でした。人々の創造的な欲求が高まるにつれてーソガン人でさえも例外ではなくー内面と外見の美しさが重要になっていったのです。彼らは感情的にも霊的にもより深いエネルギーの状態を体験することを学びつつあり、芸術的焦点の分野だけでなく人々との関係性にも、その新たに見出された深みが反映されました。

   彼らが体験しているレベルは、より「いまにいる」ことと、友人や自分自身により完全な注意を向けるよう学ぶことからきていました。また彼らは愛情といつくしみをもって性的行為を結ぶことを学びました。彼らの体験は、瞑想の初心者が静寂の中に「いる」ことをはじめて体験したときのようなものでした。先にはまだまだ長い道程がありましたが、彼らは重要なスタート地点に立っていたのです。

ソラリス人は彼らの進化のプロセスを低次元からスタートした(高次元から下降するのではなく)ので、まだまだあらゆるレベルにおいて進化がもっとも遅れていました。彼らはつねに熱心に学び探求しようとしましたが、そうした進化のレベルの違いからときおり小さな衝突がもたらされました。

 

カルマのパターンが段階的に再導入されるー1万400〜1万800年

   周期的な再評価の時がきたとき、すべてが寸分のくるいもなく予期された通りに進行していきました。それゆえ基本的な惑星の法則は、まったく同じままに残されました。そして銀河の中心から、次の進化レベルのための魂の符号が「時間を解放するほどの量」だけ太陽を通って放出されました。それは一貫性、道徳、安全性やその他の重要な資質を発達させた人々が、過去からの自分自身の影の部分に出会うときでした。言葉を換えると、個々の人間や集団の過去の体験から生じたカルマのパターンが、彼らの意識や生活の中に解放される準備ができたのです。

その変化は、最初は人々がほとんど気がつかないほど非常に微妙なかたちで少しずつ起こっていきました。

火星Ⅱの人々は、より男権主義的な意識の焦点へとゆっくり移行していき、男だけが神殿のなかで一日中勉強をゆるされるようになりました。女たちは夫の従属物とみなされることが一般的になり、いっぽう男たちは乱行を始めました。男は女よりも頻繁に神殿を訪れ、より大きな決定権をもつようになりました。女たちは自分自身の価値をだんだん軽視するようになり、またそれが当然であるかのように扱われましたが、そのことを思いきって口にするのを怖れました。

「自由なオリオン」では、人を信頼することについての激動期を体験していました。彼らはふだんの日常生活のなかで、相手の行為に隠された動機を疑うようになっていたのです。その結果、競い合いや権力闘争が急速に広がっていきました。たとえばだれかがリーダシップの資質を表したり、とびぬけた寛容さを示したり、芸術や発明の分野に秀でたりすると、人々はその人間が権力を欲しているのではないかと疑ったりしました。やがてだれも他の人の意見に同意しなくなり、だれかが権力を獲得することを妨げようとして拒否権を利用しはじめたために、その社会で何かを決定することが困難になっていきました。

  同じころソラリスの住民は、羞恥と低い自己価値という感情に溺れはじめていました。彼らはほかの町の住民と自分自身をくらべて、知性や芸術の面で明らかに劣っていることを恥ずかしく感じていたのです。彼らはどんなに努力してもみんなにかなわないと思いこんでいたので、目に見えてやる気をなくしていきました。ソラリス人は学んだり体験したりすることがどれほどあるかを認識するという進化の地点にきていたのですが、学んでいないことのあまりの多さに自分を無価値だと感じていました。それは非常に危険な転換期であり、多くの鍛錬と自己愛、そして恥にもとづいた謙虚さではない真の意味での謙虚さが求められるときだったのです。

数世代以上にわたって彼らの生産性と全般的な生活の質が損なわれていき、家事や子供の世話や、家や建物の手入れの分野での怠慢が明らかになりました。無気力と空虚感が彼らを内側からむしばんでいたのです。彼らは自分にはマルデックの生活に貢献できる価値あるものが何もないと信じこんでおり、それゆえ試してみようともしませんでした。彼らが権力を欲しているほかの住民に決定権をあずけるのはごく自然ななりゆきでしたが、それらのネガティヴな状態に屈服することなく決然とした態度を保っていた数人のソラリス人がいました。そしてその問題が否定しようもないほど蔓延したとき、ついに神殿に助けを求めに行ったのがそれらの人々でした。

神官と巫女は、ソラリス人の進化の旅の性質がそうした欠乏感と低い自己価値をもたらしたことを告げました。というのも、彼らはほかのマルデックの人々のような、経験のうえに成り立った歴史的な背景をもっていなかったからです。言い方を変えると、彼らはほかの人々がすでに通過した進化のステップへの道程を歩いていたのです。それゆえ彼らは、ほかの人々には当然なことを理解するために一生懸命努力しなければなりませんでした。たとえば多くのマルデック人は隠されていた創造性や霊的な能力をめざめさせましたが、ソラリス人たちはそれらの能力をまず最初に学び、表現できるようになるという進化の地点にさしかかっていたのです。高次の生命体や「光の存在」とのつながりを求めてマルデックにやってきた彼らは、自分たちが学び成長するためにはだれかしら手本になる人々が必要だと理解しなければなりませんでした。ありのままの自分自身を受け入れることが唯一の治療法であり、自己憐憫や羞恥は彼らの最大の敵だったのです。

   ソガン人は、しばらくのあいだ自分たちの嗜癖と向き合いながら、あらゆる問題の存在を否定したいという欲求に直面していました。彼らは幸福または幸福という名目にしがみついて、実際はそうでなくても、だれもが幸福であるかのようにふるまっていたのです。彼らは感情の痛みを感じることを怖れ、「ハイ状態」にとどまるためのありとらあらゆる手段を見出しました。バーやカジノが流行し、多くの人々のお気に入りの娯楽の場になりました(それらは地球上のアメリカの西部開拓時代における、ダンスホール・ガールズをかかえたサロンの開設と似たようなものでした)。アルコール、乱痴気騒ぎ、不義密通、セックスへの耽溺、そしてドラッグさえソガン人の生活の一部になっていきました。女も男も同じように、耽溺と感覚への執着という呪文のもとで堕落していったのです。

深い傷と怒りの感情を生み出しながら結婚生活が破綻していき、両親がサロンや、カジノに出かけているときや、家で何もできないほど酔っぱらっているあいだ、子供はずっと無視されつづけました。そして栄養失調や出産時の障害が幼い子供たちに広がりました。また最悪の事態として、死の病である梅毒が発生したのです。彼らの免疫組織がドラッグやアルコール、かたよった食生活や不規則な眠りによってダメージを受けたために、人々の肉体とスピリットは弱体化していきました。否認や不義密通や愛のないセックスが彼らの魂と肉体と脳とのつながりを全般的に深く傷つけていき、それらの影響の総合的な結果として、性病が繁殖するための完璧な土壌がつくられたのです。新生児は病をかかえて生を受け、大人や幼い人々はみな病気になって苦しみながら死んでいきました。しかし、一部の人々は、カルマのパターンの解放による影響を受けずに、真面目で道徳的にもまっすぐな状態を保っていました。

   この時期に、それぞれの社会間の交易は緊迫状態にありました。蒸気で走る陸上車の発明が交易を物理的にずっと速く楽なものにしましたが、感情的かつ霊的な混乱や相手への投影があまりにも多すぎたために、自国内はもちろんのこと、異なる集団間ではなおさら市民の関係を維持するのが困難だったのです。